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10月からの一部負担割合の変更について

皆様こんにちは!
10月になって、急に寒くなりましたね。かと思うと、昼間の日差しはかなり強かったりして体調を崩しやすいのでご注意ください。

さて、世の中今月からいろいろなものが値上がりになって大騒ぎですね。それではお薬に関してはどうなのか?
今回はそれに関するコラムですo(^-^)o
では最初に結論から・・・処方薬のお薬の値段は値上げしておりません!!!

えっ!私のお薬は値上げしたんだけど!!

と思った皆様、それではその件について詳しく説明していきますね。
先ず、私達は特別な事情を除いて健康保険に入ることが義務付けられています。これを国民皆保険制度と言い、皆様が風邪などの病気や、転倒などによる怪我をして治療を受けるときに費用の一部だけ負担すれば残りは保険で支払ってくれるというものです。(ただし、レーシック手術など保険がきかない場合もあります。)
次に皆様が払う費用ですが、実際にかかった治療費の1割・2割・3割のどれかに該当します。これは皆様の年齢と収入によって決められています。例えば医療費が10000円かかった場合、患者様は1000円、2000円、3000円のどれかを支払うことになります。それではこの辺りを年齢別で、もう少し詳しく書いていきますね。

1、70歳未満・・・収入に関係なく3割負担、ただし、未就学児(小学校入学前)は2割負担。ちなみに高校生以下が無料なのは2~3割の自己負担分を市町村が負担してくれているからです。
2、70歳以上75歳未満・・・ここにあたる方は前期高齢者と言い、負担割合は2割または3割です。ちなみに3割負担は現役並みの収入がある方です。そしてこの3割負担者は仕事をしていなくても、不労所得(家賃収入や株の配当金など)や年金額が高い方も3割負担になります。ちなみに所有していた土地などの売却でも収入になりますので、単年だけ3割になる場合があります。
3、75歳以上・・・ここにあたる方は後期高齢者と言うのですが、基本は前述の前期高齢者と同じです。ただし、負担割合は1割か3割です。

ここまでは分かっていただけたでしょうか?
それでは、お薬の値段が上がったというのはどういうわけか説明していきますね。
先ず、(1)(2)に該当する方は負担額に変更はありません、そして(3)の3割負担の方も変更はありません。お薬に変更がなければ、先月と同じ値段です。
変更があったのは(3)の1割負担の方の一部です。その一部の方々は2割負担になります。ちなみに2割負担に変更されるのは・・・

①9月まで1割負担だった。
②課税所得が28万円以上
③年金収入とその他の合計所得が、
 ・単身世帯は200万円以上
 ・後期高齢者が複数いる場合合計320万円以上

の①~③をすべて満たしている方になります。ですので今までお薬代で500円払っていた人は1000円に、1000円払っていた人は2000円の支払いになります。
ちなみにこれに該当する方は今まで1割負担の方の20%程度になるそうです。
また、負担額が3000円以上増えることはないです。

え?それでは3000円以上支払う事はないの!!私は今まで2500円だったから3000払えばいいのね\(^o^)/

と喜んだ方々。いえいえ3000円以上支払う事がないわけではなく今までと比較して3000円以上増えることがないという事です(;^_^A
ちょっと分かりにくいですかね?それではそこを詳しく説明します。
今、1割負担で2500円の支払いをしている方は実際の医療費は25000円です。今回の改定は2割の支払いになるので5000円支払っていただくことになります。これだと2500円が5000円ですので増えたのは2500円で3000円以下ですから先ほどの3000円以上の負担増はないという事になります。

ですから、これを簡単に言うと次のようになります。
①今まで支払額が3000円以下の方・・・10月から今までの倍額支払い
②今までの支払額が3000円より多く15000円以下の方・・・10月から今までの金額に3000円足した金額を支払い(一部数円((10円以下))増えることがあります)
③今までの支払額が15000円以上の方・・・18000円の支払い(18000円以上はありません)

どうでしょう?これで理解できたでしょうか?つまり今回の改定は負担の割合が変わっただけで医療費が値上げになったわけではないです。ですから薬局が儲かるという事もありません。10000円の医療費の場合、今までは1000円を患者様から残りの9000円を保険から頂いていたのが、10月から患者様から2000円、残りの8000円を保険から頂くことになります。

いろいろ説明してきましたが、支払額が増えるのは事実です。保険の場合、現在3割負担の人も昔は0割負担(負担金額無し)や1割負担の時代がありました。しかしながら医療が進み高額になったり少子化により保険機構が赤字になったため負担がどんどん増え、保険料も増えています。私が思うに、今後も負担や保険料は増えていくのではないかと思います。そこで負担増を少しでも抑えるために私から提案をしたいと思います。

先ず1つめ
なるべくジェネリック品を選びましょう!
患者様の中でジェネリック品を「あんな偽物の薬なんて嫌だ!」だとか「どうせ数十円しか違わないでしょ!」とか言われる方がいますが、ジェネリック品は効果などは先発品と同じであると国も認めています。そして患者様の負担は数十円でも保険からは数百円の差が出ます。それが患者様全体になれば何億円違ってきます。ジェネリック品が体調に合わないといった特殊な理由がない限りジェネリック品を選ぶようにしましょう。

そしてもう一つ
不要な診察は避け、余計なお薬はもらわないようにしましょう!
患者様の中には「昨日咳が出たし、風邪ひきたくないから!」とかいう理由で受診される方がいます。そのような理由で受診されると医療費がかかります。先ずは自分で受診が必要かよく考え判断に迷ったときは近隣の薬局薬剤師にご相談ください。
また、「いつか筋肉痛になったときのために」と湿布をもらっていく方、「のど飴の代わりに」とトローチをもらっていく方など、これも医療費の無駄遣いです!不要なお薬はもらわないようにしましょう。不要なお薬が処方された場合、薬局で申し出てください。また、飲み忘れなどでお薬が多数残っている場合なども薬局で相談してください。

以上のことをするだけでも医療費の抑制や、患者様ご自身の支払いも抑えることができます。
それでは本日はここまで!どうぞお大事にo(^-^)o

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