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薬が足りない!

皆様あけましておめでとうございます!本年もよろしくお願いいたします!!

年末にはかなり減ったコロナでしたが、年明けとともに感染が拡大しております。
現在流行しているのはオミクロン株と言うもので、今までのコロナに比べて感染力は高いですが、重症化はしにくいようです。しかしながら、コロナウィルスは変化していきますので今後重症化しやすく、致死率が高いウィルスが出てくる可能性があります。今まで同様うがい・手洗い・マスクなど自己防衛に努めてください。

今日はお薬が不足しているというお話です。
この1年間、皆様が受診した際に体調は変わりないのに、『お薬が変更になった!またはお薬のメーカーが変更になった!』と言う経験はなかったでしょうか??
これは特にジェネリック品で良く起きている現象です。どうしてこのような事が起きているか説明していきますね。これに関してはいくつかの段階に分かれています。

事の発端は約1年ほど前でした。小林化工と言うメーカーの水虫の薬を服用した患者様に異変が起きます。ふらつきが起きたり急激な眠気により交通事故を起こしたり、最悪にも死亡例も出ました。これは水虫のお薬の中に、大量の睡眠薬が混入してたことが原因です。睡眠薬の混入量は通常の10倍以上だったので、その被害はかなり甚大でした。
基本、製薬メーカーが薬を製造する場合、原材料や製造方法を製造場所などを厚生労働省に申請してから許可を受けて製造します。薬は命にかかわるものですから許可を受けるためにはかなり厳しい基準があるのですが、この小林化工はその基準を守らず製造する際の確認を怠ったために起きた人災でした。そしてその後小林化工は厚生労働省から116日間の業務停止処分を受けます。
この小林化工はメーカーとしてはそれほど大きくはないのですが、他の製薬メーカーの薬の製造を請け負ったりしています。その為小林化工が売っている薬のみならず、小林化工が作って他メーカーが販売している薬まで販売停止になります。

ここまでが第一段階です。それでは次の段階に移りますね。

薬は販売される際にいろいろと検査をしますが、販売された後も、同じ工場で作られた薬に関してその一部はメーカーに保存されており、検査されます。そしてその検査で成分量が足りていなかったり不適格となった場合は回収されたりします。
ここで出てくるのが、日医工と言う製薬メーカーです。この日医工はかなりの大手で日本ではGEメーカーとして3本の指に入り現在は先発品を取り扱ったりもしています。
そしてこの日医工が、小林化工問題の直後くらいに薬の回収を連発します。理由としては検査で薬が不適合だったほかに、製造や検査方法に国に申請した方法と違うやり方で製造販売をしたからです。今回の事では健康被害は報告されませんでしたが、許可を受けた製造や検査とは違ったやり方をした日医工は32日間の業務停止、24日間のせい増業務停止処分を受けます。ちなみに回収された品目は75品目とかなり多数でした。
3大GEメーカーの一つの日医工が業務停止を受けたことで、薬の供給は不安定になります。

ここまでが第二段階です。まあ、薬はライフラインの一つですから、いくら大手とは言え、二つのメーカーが業務停止になったくらいではここまで問題が大きくならなかったはずです。
それではここから第三段階に入ります。

この2つの事件があった後、他のGEメーカーは事態を重く見て社内調査を始めます。製薬メーカーと言えども、営利団体ですので業務停止と言うのはかなり重いペナルティーとなります。製薬メーカーは国が決めた基準を上回る基準で調査をしました。その為一部医薬品が回収されました。もちろん回収品もそうですが、この調査のため薬の製造も滞りがちになります。そして調査の結果一部の工場で医薬品として不適合(使えない)という事で、工場の稼働を停止します。

これが、第三段階!と言うより、これが真相です。そしてこれ以外にも医薬品の供給不足に拍車をかける事態が起きています。それは薬局や病院での疑心暗鬼です。
例えば今回の件でA錠・B錠・C錠・D錠・E錠という薬に問題があったとします。当然A~E錠は供給量が不足していますので品薄状態になり、患者様にとって困ることになります。その為A~E錠と同じ成分や似たような成分を探してお渡しすることになります。ですので冒頭にも書いたように『お薬が変更になった!またはお薬のメーカーが変更になった!』になってしまうわけです。これだけで済めばいいのですが、問題があった薬の品目数があまりにも多くあったため、今までは製薬メーカーにストックされていたかなりの量の薬も底をつき、ある日突然供給停止が起きます。
そして現在薬局などでは、A~E錠だけでなく、F錠~も不足するのではないかと疑心暗鬼にかられ、いつもは100錠あればよい薬も用心のために200錠注文したりして今現在供給に全く問題のないF錠~が品薄状態になったりしています。

ちなみに、この状態は製薬メーカーの努力によって薬が患者様に届かなくなるような医療崩壊は回避されていますが、それでも厳しい状態で、実際以前の状態に戻るまでは数年かかる見通しです。
そこで患者様の皆様にお願いがあります!

*処方を受けるのは必要な薬だけにしてください!!!

これはくすりをつかうな!と言っているわけではありません。むしろしっかり飲んでいただきたいのですが、患者様と話をしていると『朝飲む薬は残りが無くなったけど1日3回飲むお薬は飲み忘れが多くて1ヶ月分以上残っている!』などと仰られる方がいらっしゃいます。この場合は医師や薬剤師に申し出てください。残薬を持参していただいたり、数を申告してくだされば調整いたします。それから風邪の季節だから用心のために風邪薬を処方してもらった!などと言われる方がいらっしゃいます。そしてその後聞いてみると結局使わずに済んでしまった!!などと言われます。たかが風邪薬で!とか言われるかもしれませんが、風邪薬の中には喘息などで必要な薬もありますし、その薬を切らしたことによって生死にかかわることもあります。
薬は病気やけがを治すために必要なものです。ただし、基本持っているだけでは無意味です。ですから薬が必要かどうかはよくお考え下さい。そしてその薬が必要かどうかは薬剤師に相談されると良いと思います。本当に必要な患者様に薬が供給されるようにご協力をお願いいたします。

それでは本日はここまで。うがい手洗いソーシャルディスタンスを忘れずに((´∀`))

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