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インフルエンザのお薬

さてと、いよいよ11月。
新聞・TVなどでインフルエンザのニュースが出始めました。皆様、予防接種はお済ですか?

本日は、インフルエンザのお薬の話。現在インフルエンザの薬は何種類も出ておりますが、今日はそれについてご紹介していきます!

まず、インフルエンザのお薬に関しての大前提ですが・・・


インフルエンザのお薬はインフルエンザを治すものではない!!!



という衝撃的な事実です。前回のコラムでも簡単に触れさせていただきましたが、インフルエンザはインフルエンザウィルスに感染することによって起きる病気です。そして、そのウィルスを死滅させるのは、皆様の免疫力でしかありません。

え?じゃあ何でお薬があるの??

と思われた皆様。はい、ごもっとも!じゃあ簡単に説明していきますね。
インフルエンザは学校や職場などで一人が感染すると、周りに広がっていきますよね。インフルエンザの怖さはその感染力なのですが、インフルエンザウィルスが身体の中に入るとそのウィルスは爆発的に増殖していきます。インフルエンザに罹患したことがある方はご存知だとは思いますが、急激な悪寒に襲われて、一気に熱が上がります。それはウィルスが増殖してしまったからなんです。
現在よくつかわれているインフルエンザのお薬は、インフルエンザウィルスの増殖を抑えて、皆様の免疫力でウィルスを死滅させて、少しでも早く治すためのお薬になります。
これに関しては、後からもう少し述べますので、さっそくお薬の紹介に参りたいと思います。

現在、インフルエンザの治療として主流なのが、3種類。まず最初が・・・

タミフルカプセル
このお薬は、2001年に発売されたのですが、インフルエンザに効くという画期的なお薬でした。その前にもお薬自体はありましたが、インフルエンザの種類によっては効かなかったり、副作用が多かったりしたものですから、医師も積極的には使用しなかったようです。
このタミフルは発売当初副作用も少なく、インフルエンザによく効くということで、先生方も積極的に処方しました。当時は生産が追い付かず、品切れを起こしてしまった医療機関も数多くちょっとした社会現象になったりもしました。
副作用が少ないという触れ込みで発売されたタミフルでしたが、その後タミフルを服用した子供さんに異常行動が見られるという症例が発表されました。その異常行動の中で、高所からの飛び降りもあり、不幸にもその患者様がお亡くなりになったということで社会問題になったこともありました。
その後の調査で、この異常行動はタミフルの副作用ではなく、インフルエンザの高熱によるものではないかと言う発表もありましたが、因果関係はいまだ不明で、現在タミフルを10代の患者様に使うことは原則として禁止されています。また、10歳未満の子供さんのためにタミフルドライシロップと言う粉薬も発売されており、10歳未満の子供さんにタミフル(カプセル・ドライシロップ)を使用した場合は、最低2日間保護者が子供さんから目を離さないように指導されております。

それでは次に・・・

リレンザ
これはタミフルと同時期に発売されたお薬です。
タミフルはカプセル(又は粉)で飲むのに対して、これは粉を吸入するお薬になります。専用の機械があり、それを使って吸入していただくのですが、その操作が面倒ということでタミフルの方がよくつかわれていました。(実際にはそれほど面倒ではないと思います)
しかし、タミフルに異常行動が出てきたときに、リレンザではそれが少ないと言うことで脚光を浴び、現在10代の患者様でも使えるということで、これを処方する医師も多いです。

それでは次に・・・

イナビル
タミフル・リレンザが発売になってから9年後、2010年に発売された吸入のお薬です。
タミフル・リレンザは1日2回5日間使わなくてはならないのですが、このイナビルは1回使っただけで終了という、大変簡単なお薬です。吸入は4回(用心のために8回吸入させる指導が多い)で、吸入自体は5分とかからず、薬局で吸入させて終了と言う場合もあります。大変簡単なために、『これで大丈夫なの?』と不安がる患者様もおりますが、大丈夫です(笑)

この3種類のお薬が現在主流となっております。
この3剤に共通したことは、A型B型インフルエンザにしか効きません。まあこれ以外のインフルエンザはほとんど出ることもなく、安心してよろしいかと思います。

で、どれが一番効く?

と言う質問が出てきそうですが、この3種類は作用機序が同じで大差はないと思われます。一部、タミフルにはインフルエンザウィルスの耐性ウィルスが出て、効かないという噂も流れたことがありますが、現在ではそんな噂も少なくなり、数多くの医師が使っています。
吸入が不安な方はタミフルの方が楽ですし、簡単に終わらせたい方はイナビルなどが向いていると思います。これに関してはインフルエンザと診断されたときに医師に相談されると良いかと思います。

他の同じ系統のお薬として、ラピアクタと言うものがあります。これは点滴の注射ですので、投与に時間がかかり、どちらかと言うと入院患者様に使用し、開業医の先生方はあまり使用されていないようです。

他には、漢方薬で麻黄湯と言うものもあります。身体の免疫力を高め、インフルエンザウィルスをやっつけるには効果的です。上記のお薬と併用されることもあります。

最後にインフルエンザは高熱になることがほとんどです。だからと言って、市販の解熱剤などは使用するには注意が必要です。お薬によってはインフルエンザ脳症といってけいれんなどを引き起こします。
また、整形外科などで痛み止めをもらっている方も注意が必要です。ボルタレン(ジクロフェナック)、ポンタール(メフェナム酸)などの痛み止めもイインフルエンザの時にはンフルエンザ脳症を引き起こす可能性があります。このような方々は、今のうちにインフルエンザに罹患した時の注意点を薬局で確認しておきましょう。

また、この時期には、ちょっとのどが痛いなどの理由で、すぐに受診される患者様が見受けられます。
早く治したいというのは分かりますが、この場合病院に行ったことにより、他の患者様からインフルエンザをもらってしまう場合もありますので、ご注意してください。
また、インフルエンザは確かに怖い病気ですが、しっかり予防しておけば罹患する確率は低くなります。また、不幸にも罹患したとしても、上記のような優れたお薬もあります。あまり怖がったりせずに、予防に努めましょう。

おまけ
受験生の方や、お仕事で海外出張が多い方、どうしてもインフルエンザに罹患したくない方っていますよね。そういう方のために、インフルエンザ予防薬と言うのもあります。これはワクチン以上に効果が高いです。ただし、これは保険がきかないためにかなりの高額になります。まずはワクチン接種を!そしてどうしてもの場合には主治医にご相談なさってください。

これからの季節、インフルエンザ、それ以外の風邪も流行り始めます。
何か不安がある場合は、かかりつけ薬局・近隣の薬局で薬剤師にご相談ください。

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